数理資本主義の時代 〜数学パワーが世界を変える〜 (2019.3)

経済産業省の理数系人材の産業界での活躍に向けた意見交換会の報告
「数理資本主義」の出現, 理数系人材ニーズの高まり, 先進各国における数理資本主義, 政府における問題意識などから始まる38ページのレポート.

プレスリリース : https://www.meti.go.jp/press/2018/03/20190326005/20190326005.html

以下は,本報告書中で紹介されている世界各国の報告書へのリンクです. 紹介文は各種報告書, あるいは, 本報告書解説から引用しています.

1. 忘れられた科学〜数学 主要国の数学研究を取り巻く状況及び我が国の科学における数学の必要性 (2006.5)

文部科学省科学技術政策研究所科学技術動向研究センター
細坪護拳・伊藤裕子・桑原輝隆

「はじめに」より
2006年4月から第3期となる科学技術基本計画が始まる。この第3期基本計画の策定に資 するため、2003年頃から科学技術政策研究所ではこれまでの科学技術基本計画の達成効果 の評価のための調査や、科学技術の中長期的発展に係る予測調査などを体系的に実施して きた。これらの調査における各分野の論文の数や質の変化などのポートフォリオ分析、海 外トップクラスの科学者・研究者による日本の研究活動の評価、注目科学技術領域の発展 シナリオ調査(数学に関する執筆者は広中平祐氏及びピーター・フランクル氏)を通じて、 諸外国と比べて「忘れられた」日本の数学研究を取り巻く状況が朧げながら分かってきた。

科学技術・学術審議会学術分科会(第19回) (2005.7.10) 配布資料:
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/siryo/attach/1336891.htm



2. 米国の数理科学の国際評価に関する上級評価委員会報告 (1998.3 仮訳)

忘れられた科学〜数学 主要国の数学研究を取り巻く状況及び我が国の科学における数学の必要性 (2006.5) p.115-158.
この中では、科学技術の様々な領域において生じている急速な 変化には新しい数学なくして解決できない問題が伴っていること、また、その問題の解決 には独創的な数学技術が必要になるということが指摘されている。この指摘を受け、アメリカ政府は STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)と称して、数学 を科学・技術・工学に並ぶものとして、その研究費を大幅に増強し、数学と他分野との学 際研究に力を入れている。



3. The Era of Mathematics : An Independent Review of Knowledge Exchange in the Mathematical Sciences

by Professor Philip Bond (2018.4)

英国のレポート. この中では、数学はイノベーションを生む中核であると強調し、数学による英国経済への貢献度は 2000 ポンド(GVA(粗付加価値)の約 16%、雇用の 10%)を占めるとの試算をしている。 



4. A Study of the Socio-Economical impact of Mathematics in France (2015)

フランスのレポート. この中では、数学のフランス経済への貢献度は約 2,850 億ユーロ(GNP(国民総生産)の約 15%、雇用の 9%)としている。さらに、フランスの数学は世界トップ水準という認識で あるが、数学の人材が海外の企業に流出していることに警鐘を鳴らした。

https://www.agence-maths-entreprises.fr/a/sites/default/files/Eisem/20150527_Impact_of_mathematics



5. Mathematical sciences and their value for the Dutch economy (2015.3)

オランダのレポート

Based on standard input-output analyses of the Dutch economy, these so-called indirect and induced effects are estimated to create another 1.4 million jobs, resulting in mathematical sciences contributing for up to 26% to total employment. Because these are high income jobs, the economic contribution of mathematical sciences is even higher, representing around 30% of Dutch national income.

...

A solid basic mathematical understanding will thus be critical for the continuing economic success of the Netherlands.

https://euro-math-soc.eu/system/files/uploads/DeloitteNL.pdf



6. THE IMPORTANCE OF ADVANCED PHYSICAL AND MATHEMATICAL SCIENCES TO THE AUSTRALIAN ECONOMY (2015.3)

オーストラリアのレポート

The report estimates that the direct contribution of the advanced physical and mathematical sciences is equal to 11% of the Australian economy (that is, about $145 billion per year). Along with the direct contribution, the report estimates additional and flow-on benefits of another 11%, bringing total benefits to just over 22% (around $292 billion per year). Importantly, the report points out that this estimate of the contribution of advanced physical and mathematical sciences is likely to be conservative, and sets out several other areas of benefit that are harder to measure.