研究事例
数学・数理科学分野と産業界・諸科学分野との連携研究事例集
研究テーマ
細胞極性に関する数理モデル解析
研究者名 秋山正和 研究者所属 北海道大学 電子科学研究所 助教キーワード 数理モデル,形態形成,発生生物学,数値解析
研究内容
A:どんな諸分野・企業の、どんな問題や現象をターゲットにしたか。
我々ヒトを始め,多くの生物は体表面に毛を持ち,その毛の方向が特定の方向へ揃う現象がある.この現象はショウジョウバエの体表面でみられ,平面内細胞極性が引き起こす現象であるとされている. 平面内細胞極性に関する理論的・実験的研究を行っている(秋田大 山崎准教授との共同研究).我々が出版したCell Reportsの論文によりPCPの本質部分について,その一端が解明された.
B:どんな数学・数理科学をどのように使ったか。
現在本モデルで提案された数理モデルに対する数理解析を行っている.数理解析の結果,特定の条件下で数式が非常に簡単な1変数モデルへと帰着できることがわかった.
C:どんな成果が得られたか。(あるいは、どんな成果を目指しているか。)
1変数モデルに対しては解を構成し,その解の安定性に関して数値計算を援用することで議論することができ,細胞数が3,15,36,76のケースまで証明できた.
D:どのようなきっかけでその諸分野・企業との連携が始まったか。
新学術領域の公募研究時の共同研究において