研究事例

AIMaP成果事例集
2017A014,2018A011 研究テーマ

画像解析と多次元ウェーブレット解析

研究者名 芦野隆一 研究者所属 大阪教育大学
キーワード 画像解析,ウェーブレット
研究内容
A:どんな諸分野・企業の、どんな問題や現象をターゲットにしたか。

フーリエ解析の不確定性原理により,信号あるいは画像の時間周波数表現では,時間(位置)と周波数の精度がトレードオフになるが,周波数に関して精度を簡単に設定できる時間周波数表現が必要な分野.(医学検査,信号解析等)

B:どんな数学・数理科学をどのように使ったか。

Stockwell 変換は周波数の精度に関係するパラメータ b を持つが,b=0 のときはフーリエ変換そのものが得られる.

C:どんな成果が得られたか。(あるいは、どんな成果を目指しているか。)

周波数の精度に関係するパラメータ b を適切に設定すると,望みの時間周波数情報が適切に得られる.

D:どのようなきっかけでその諸分野・企業との連携が始まったか。

フーリエスペクトルを使う様々な解析では,解析する信号の情報から時間(位置)と周波数の情報を得ることが重要である.このため,様々な解析手法が考案されてきた.これらの手法は,時間(位置)と周波数の精度のトレードオフを適切に制御するための手法であったといえる. カナダで大気物理の解析に Stockwell 変換が提案され,その解析は様々な分野で使われていることを知り,カナダの専門家を招聘して講演していただいた.以下の図はStockwell 変換による時間周波数表現の例である.