Study Group Workshop 2018
■日時・会場
・2018年7月25日(水)~27日(金)
九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所
・2018年7月30日(月)~31日(火)
東京大学 大学院数理科学研究科
■研究会ウェブページ
http://sgw2018.imi.kyushu-u.ac.jp/index.html
■プログラム
http://sgw2018.imi.kyushu-u.ac.jp/schedule.html
■研究会の趣旨
スタディ・グループは、産業界における数学的問題を解決すること、あるいは数学を軸にした産業界との共同研究や連携活動の種を見出し、その芽を育てることを目的に、1968年にオックスフォード大学で始まりました。活動内容は、産業界などの異分野から、予め設定されたテーマ・領域などを中心に、個々が抱える未解決の数学的問題(数学を使えば解決に至ると期待できる課題など)を数学研究者に対して紹介・解説し、それに興味を持った聴衆のなかの研究者が、概ね一週間の会期中、当該問題の提出者と協力し、ときにはその正しい数学的定式化も含め、解決を目指すというものです。提起された問題は、会期中に解けてしまうこともあります。また、解決はできなかったもののその糸口が見つかり、その後、契約等を結び共同研究を推進して行くケースもしばしばです。もちろん、具体的な解決に結びつかないこともあります。が、それは失敗ではありません。事実その場合でも、数学研究に携わる者にとっては、産業や異分野の問題に接することができる貴重な体験となります。一方、問題を提起してくださる側にも、問題が数学的に明確にできるという点でメリットが あるとされています。 さらに、解決を目指すプロセスに身を置くことを通じて、参加した大学院生やポスドクを含む若い人たちの興味・関心も広がり、キャリアパスの多様化を生むなどさまざまな効果が期待できます。 最初の開催以来 40年余を経過した現在、これまでに開かれた国際的なスタディ・グループは、少なくとも70余を数えます。最近では、欧米やオーストラリアなどを中心に、開催数は増加傾向にあります。実際、長期の研究インターンシップとあわせ、スタディ・グループの活動は、産業界と大学等の数学研究の協働の場、あるいは協働を促す二本の柱であるという見方が定着しつつあることも、その大きな理由です。(以上、グローバルCOE MI Lecture Note Vol. 31 より)
■提案された研究課題
・Problem1
新日鐵住金株式会社 中川 淳一 氏
《タイトル》結晶格子に関わる数学と材料の諸問題
《キーワード》結晶格子、材料、格子欠陥、グロース、モノドロミー、対称性
《モデレータ》竹内 知哉(東京大学大学院数理科学研究科)
《学生モデレータ》石橋 典(東京大学大学院数理科学研究科)
・Problem2
糸島市役所 渡辺 浩一 氏・飯田 敏文 氏・中村 勇喜 氏・田中 利幸 氏
《タイトル》地域・行政課題を数学的に解決する
《キーワード》行政課題、人口減少、魚価低迷、観光、糸島市
《モデレータ》阿部 拓郎(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)
《学生モデレータ》西嶌 千暁(九州大学大学院数理学府)
・Problem3
株式会社村田製作所 神坂 英幸 氏・檜貝 信一 氏
《タイトル》超イオン伝導物質への数学的手法の応用
《キーワード》固体電解質、イオン拡散、結晶構造、イオン伝導パス、ランダムウォーク、拡散機構、Haven比、多粒子系のダイナミクス、 確率過程、非平衡統計力学、分子動力学シミュレーション、機械学習
《モデレータ》小磯 深幸・可香谷 隆(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)
《学生モデレータ》畠山優太・軸丸芳揮(九州大学大学院数理学府)
・Problem4
株式会社東芝研究開発センター 秋山 浩一郎 氏
《タイトル》公開鍵暗号の非線形性について
《キーワード》耐量子暗号、公開鍵暗号、非線形性
《モデレータ》安田 雅哉(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)
《学生モデレータ》高橋 康・中邑 聡史(九州大学大学院数理学府)
・Problem5
東京大学医学部附属病院放射線科 木田 智士 氏
《タイトル》数学的手法を用いた医用画像処理
《キーワード》CT画像再構成、画像位置合わせ、機械学習
《モデレータ》鍛冶 静雄(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)
《学生モデレータ》TBA
■主催
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所
九州大学大学院数理学府・理学部数学科・大学院数理学研究院
東京大学大学院数理科学研究科・理学部数学科
■共催
文部科学省委託事業「数学アドバンストイノベーションプラットフォーム(AIMaP)」
九州大学数理・データサイエンス教育研究センター
九州大学リーディングプログラム「キーテクノロジーを牽引する数学博士養成プログラム」
日中韓フォーサイト事業(東京大学)
博士課程教育リーディングプログラム「数物フロンティア・リーディング大学院」
■研究会オーガナイザー
落合啓之(九州大学IMI)
阿部拓郎(九州大学IMI)
山本昌宏(東京大学)