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<特別公開セッション>数学関連3学会連携企画「感染症に立ち向かう数理科学」

10月31日 @ 11:10 - 12:30

無料

 

 2020年10月31日 (土) 11:10-12:30
オンラインライブ配信

下記よりアクセスください。
YouTube URL:https://youtu.be/aQDa578vp48

日本数学会, 日本応用数理学会, 統計関連学会連合 の連携ご支援により
AIMaP幹事拠点(九大IMI), AIMaP協力拠点(大阪大学 MMDS) が企画運営するイベントです。

 

プログラム   11:10-11:13
開会挨拶

佐伯 修(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 所長)

セッション1 11:13-11:50

  1. はじめに
    鈴木 貴 (大阪大学数理・データ科学教育研究センター(MMDS)特任教授)

  2. 国際的な動向  
    『WHOにおける数理科学の活用例

     <対談>中村 安秀 (公益社団法人日本WHO協会理事長
                   甲南女子大学教授・大阪大学名誉教授)
         聞き手:生駒 京子 (公益社団法人日本WHO協会副理事長
                   大阪大学MMDS招聘教授
                                                             株式会社プロアシスト 代表取締役)
  3. 行政の取り組み
    『行政におけるデータ活用事例
                       大阪府健康医療部 保健医療室 感染症対策課

  4. 研究者の立場から

    1)松井 知子 (統計数理研究所 モデリング研究系 教授)
    『統計数理研究所 新型コロナウイルス対応プロジェクトの紹介』

    2)稲葉 寿(東京大学大学院 数理科学研究科 教授)
    『感染症数理モデルのキー概念としての基本再生産数R0の数学』

    3)土谷 隆(政策研究大学院大学教授)
    『新型コロナウイルス感染症の一数理モデルについて』

    セッション2    11:50-12:30

  5. パネル討論会 

    ~数理科学は感染症とどのように関わっているか~

    ファシリテーター:鈴木 貴(大阪大学 MMDS特任教授)
    パネリスト:
     河岡 義裕
    (東京大学 医科学研究所教授)
     北川 源四郎(東京大学大学院情報理工系研究科特任教授)
     深野 弘行(関西経済同友会代表幹事
           伊藤忠商事 専務理事社長特命(関西担当))
  6. 質疑応答
  7. まとめ  鈴木 貴 (大阪大学MMDS特任教授)

    講演者紹介

鈴木 貴

大阪大学 数理・データ科学教育研究センター / 特任教授

1978年、東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。非線形偏微分方程式論を中心とした数学研究と、工学、 物理学、 医学などに関連する応用数学、数理科学研究に携わる。統計力学、数理腫瘍学、数値解析学など研究領域は多岐に渡る。

COVID19の流行は現代社会の脆弱性を明らかにするとともに, 人々の行動変容を促して, 生活,教育, 経済などに変化をもたらしました。一方で, 数理モデルとデータサイエンスによる予測や検証が様々な反響を巻き起こし, 関連分野の研究を活性化させてきたことも記憶に新しいところです。大きな災厄に向かい, 社会は, 数学と現実との関りについての理解を成熟させ, 数理思考に習熟した人材の必要性を認識するようになっています。セッションでは, データサイエンス, 経済界, ウイルス学の最前線でご活躍の3名のパネリストと, 会場の皆様とともに, 国際的な動向, 行政の取り組み, 最前線の研究を動画で見ながら, 感染症をめぐる数理科学と社会の関りについて懇談し, 考えていきたいと思います。

中村 安秀

・公益社団法人日本WHO協会/理事長
・甲南女子大学教授・大阪大学/ 名誉教授

1977年東京大学医学部卒業。
小児科医。都立病院小児科、保健所勤務などを経験し、その後1986年国際協力機構(インドネシア)、1990年国連難民高等弁務官事務所(アフガニスタン難民医療)など途上国の保健医療活動に取り組む。ハーバード大学公衆衛生大学院研究員、大阪大学大学院人間科学研究科教授などを経て、2017年より甲南女子大学教授・大阪大学名誉教授。日本WHO協会理事長、国際ボランティア学会会長、国際小児科学会理事。国際的な母子手帳の普及、日本国内の外国人医療、災害保健医療などに取り組む。

生駒 京子

・公益社団法人日本WHO協会/ 副理事長
・大阪大学 数理・データ科学教育研究センター / 招聘教授
・株式会社プロアシスト/代表取締役

京都市生まれ。1994年にアルゴリズム開発の会社を起業、現在㈱プロアシストの代表を務める。
経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」、内閣府「女性のチャレンジ賞 特別部門賞」などを受賞。大阪大学招聘教授、関西経済同友会 常任幹事、日本WHO協会 理事、大阪商工会議所1号議員を務める。

2020年1月30日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、世界保健機関(WHO)は、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)を宣言した。このとき、世界の感染者数7,818人、死者170人、中国以外の感染者数は、わずか18か国82人だった。
1990年代にハーバード大学公衆衛生大学院に留学した時、感染症予防における数理モデルの存在を知った。欧米の「公衆衛生大学院(School of Public Health)」は、医学部から独立し、数百名規模の専門家が、医学、疫学、統計学はもちろん、経済学、法律、政策などの様々な分野から集結し、新しい研究分野に果敢に取り組んでいた。
2015年の国連総会で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の17番目は、「パートナーシップで目標を達成しよう!」である。今後、日本においても、従来の狭義の専門分野の枠を超えた、文字通りの学際的(Cross Disciplinary)な研究を推進する場として、数理科学も加わった「公衆衛生大学院」の発展が期待される。

松井 知子


統計数理研究所モデリング研究系教授
感染症数理グループ / 教授

2003年より情報・システム研究機構 統計数理研究所准教授。2008 年より同研究所教授。統計数理の研究に従事。東工大博士(工学)。IEEE、電子情報通信学会、日本音響学会、日本統計学会各会員。1993 年電子情報通信学会論文賞受賞。

2020年3月、当研究所において「新型コロナウイルス対応プロジェクト」を立ち上げた。現在、所内外約20名の研究者が参加して、東京都公式ホームページ、JagJapan社等の情報提供ページから陽性者数、PCR検査数等のデータを、感染拡大に関係すると考えられる人の移動、地域用途等のデータと併せて収集し、それらのデータを用い、いくつかの分析を開始している。本講演ではその中から、①東京都市区町村ごとの感染状況の解析、②停留人口データを用いた感染状況の解析、③数理モデルを用いた流行分析とデータ整備の課題、
④ Covid-19関連論文の動向、⑤ 所内プロジェクトサイト「ISM COVID-19 Project」を紹介する。
稲葉 寿

東京大学大学院数理科学研究科 / 教授

1957年生まれ.1982年京都大学理学部卒,同年厚生省人口問題研究所研究員.1989年ライデン大学PhD,1996年東京大学大学院数理科学研究科助教授,2014年より現職.専門は数理人口学,数理疫学における構造化個体群ダイナミクス.著書に『数理人口学』(東京大学出版会,2002年),『感染症の数理モデル』(編著)(培風館,2008年),Age-Structured Population Dynamics in Demography and Epidemiology(Springer, 2017年)など.

感染症の数理モデルにおいて中心的役割を果たしてきた微分方程式モデルに対しては,パラメータから計算される基本再生産数R0が,その構造解析に決定的な役割を果たすことが知られている.近年の結果においては,基本再生産数は,一般的な時間変動環境においても生物学的に自然な,ある種の積分作用素のスペクトル半径として得られ,個体群の絶滅と存続の閾値として振る舞うことが示された.一方,ヒト集団における現実の感染症に対してR0を測定しようとすると,社会行動と個体群の多様性にもとづく不確定性が非常に大きいことがわかる.従って大規模ヒト集団における流行に対する感染症数理モデルの実証的意義は,ホスト個体群の行動学的,免疫学的多様性と相互作用を,いかにモデルに取り込めるかに依存しているといえる.
土谷 隆

政策研究大学院大学 / 教授

1986年東京大学工学系大学院計数工学専攻修士課程修了, 同年統計数理研究所助手採用. 1994年同助教授,2002年同教授を経て2010年政策研究大学院大学教授, 現在に至る.博士(工学). 専門分野:統計数理, 数理工学

本講演では,新型コロナウイルス感染症の簡単な数理モデルとそれを実際に当てはめた結果について説明する.モデルは感染症の基本モデルであるSIRモデルを「離散化」してさらに「感染者は一定日数経つと治る」という形で単純化し,加えて「感染者の中の一定割合が一定時間の遅れで行政により把握され発表される」としたものである.このモデルを2020年3月から5月の東京での発生陽性者数や抗体検査の陽性率等のデータにあてはめた結果,感染期間は約15日間程度であること,感染者が感染してから行政が陽性者として発表するまでにかかる日数が12日程度であること,真の感染者数は行政が把握している感染者数の23倍程度はいる可能性があることなどが示された.

パネリスト紹介

河岡 義裕

東京大学医科学研究所 / 教授

北海道大学獣医学部卒業、獣医学博士。St. Jude Children’s Research Hospital教授研究員を経て、ウイスコンシン大学獣医学部教授、東京大学医科学研究所 感染症国際研究センター長。野口英世記念医学賞、ロベルト・コッホ賞、紫綬褒章、日本学士院賞などを受賞。 米国科学アカデミー外国人会員。

中学までは、大阪大学の工学部に進んだ従兄弟に憧れて工学部を目指していましたが、高校で数学が出来ないことに気づき、獣医学部に進路変更しました。ウイルス学の論文でも数式が出てきたりするのですが、ちんぷんかんぷんなので、すっ飛ばして、結論だけ読むような私です。それにもかかわらず本シンポジウムのパネリストを引き受けるという無謀な暴挙に至ったのは、感染症研究における数理科学の重要性を強く認識しているからです。頭のなかでクエスチョンマークがダンスしている状況でのパネルディスカッション参加になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

北川 源四郎

東京大学 数理・情報教育研究センター /特任教授
明治大学 先端数理科学インスティチュート /客員教授

東京大学 理学系研究科数学専攻博士課程中退(1974)
統計数理研究所 研究員,助教授,教授を経て所長(2002-11)
情報・システム研究機構長(2011-17)
日本学術会議会員(2011-17)
統計数理研究所名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授(2017)
明治大学 先端数理科学インスティチュート所員(2017-現在)
東京大学 数理・情報教育研究センター 特任教授(2017-現在)

 

 

深野 弘行

伊藤忠商事株式会社/専務理事 社長特命(関西担当)

1979年慶應義塾大学経済学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。北海道経済産業局長、近畿経済産業局長、原子力・安全保安院長、特許庁長官等を歴任後、2013年10月伊藤忠商事入社。2016年4月常務執行役員社長補佐(関西担当)。現在、専務理事 社長特命(関西担当)。2016年より関西経済同友会 常任幹事。2019年5月関西経済同友会 代表幹事に就任。

新型コロナウイルスによる感染症が広まってからすでに6か月以上が経過し、ある程度の科学的な知見は蓄積されつつある。しかしながら、国民の間にこの感染症に対する理解とリスクに対する認識がどの程度共有されているか、なお疑問が残る。リスクゼロにはならないものの、むやみに恐れるべきではない。経済と感染抑制の両立のためには、正しく恐れ、必要以上に経済を悪化させてしまわないことが必要である。リスクを定量的に把握し、エビデンスに基づく科学的な政策判断と説明を行うことが必要ではないか。そして、科学者にはもっと情報発信し、判断のベースを作ってもらいたいと願う。

【注意事項】

ご参加にあたり、次の行為に関しましてはご遠慮いただきますよう、
宜しくお願い申し上げます。 

  1. セミナーの録音・録画・スクリーンショット、及び資料の二次使用
  2.  誹謗中傷等、当講演会に関わらない情報を書き込む行為
  3.  その他、講演会の運営を妨害する行為・他の参加者に対する迷惑行為。このような行為があった場合はホストの判断により強制退出していただきますのであらかじめご了承ください。

参)本企画が含まれる「異分野・異業種研究交流会2020」が前後の時間帯でオンライン開催されております。ぜひ奮ってご参加下さい。
https://mathsoc.jp/administration/career/kouryukai2020.html

https://aimap.imi.kyushu-u.ac.jp/wp/event/2020s001


ポスター

フライヤー(表)フライヤー(裏)

■お問い合わせ先
AIMaP事務局:office@aimap.imi.kyushu-u.ac.jp

 

詳細

日付:
10月31日
時間:
11:10 - 12:30
参加費:
無料
イベントカテゴリー:
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